【ヴァレット】デッキ考察
今週末に発売されるストラクチャーデッキーリボルバーーにて強化されるヴァレットについて、例のごとくプロキシで組んで決闘を繰り返してみたので少しまとめてみたいと思います。
この度非常に汎用性が高いカードが新規収録され、また、ヴァレットカード自体が特異で面白い特徴を持っています。
リンク主体の大型モンスター召喚主体の制圧デッキや、ヴァレットの効果を生かした継戦能力の高いメタビートデッキなど、色々なデッキタイプも考えられそうなカテゴリーになったのではないでしょうか。
・「ヴァレット」モンスターについて
ヴァレットモンスターの大半は、リンクモンスターの効果対象になった場合に自身を破壊して効果を発動することができます。
リボルバーが利用するモンスターカードはメインデッキのモンスターがヴァレット(弾丸)、エクストラデッキのモンスターがヴァレル(銃身)のカードで構成されているので、リンクモンスターで弾丸に着火、射出するというのが基本的なコンセプトになっています。
そして自壊効果を持ったヴァレットモンスターは破壊されたエンドフェイズに自身以外のヴァレットモンスターをデッキからサーチできるため、ヴァレルで射出する弾は基本的に途切れることはありません。
このように非常に面白いテーマだったのですが、最大の弱点はその状況に持っていけるだけの展開力をテーマ内で内蔵していなかったことでした。
そこでこの度現れたカード達が非常に重要な役割を果たします。
・ヴァレット・トレーサー
自分の場の表側表示カードを破壊して、デッキからヴァレットカードを特殊召喚できるカードです。
表側表示なら破壊するカードの種類は問わないので、永続魔法カードなど召喚権を使わずプレイできるカードを壊すのが基本になるかと思います。
もちろんリボルブート・セクターで展開して相方を壊すことも可能です。
そしてクイック・リボルブでのサーチも可能なのでヴァレットデッキの展開起点になることでしょう。
また、破壊効果はフリーチェーンでの発動が可能なので、紫毒の魔術師などの破壊時効果を持つカードを相手ターンに破壊してその効果を発動しながら展開したり、自分自身を破壊して奈落の落とし穴などの罠カードから逃れることもできる非常に器用なカードです。
ただし、この効果を使った後は闇属性モンスターしかEXデッキから特殊召喚できないので水晶機巧ハリファイバーなどを使う場合は使用タイミングに注意が必要です。
・ストライカー・ドラゴン
レベル4以下のヴァレルモンスター1体で召喚可能な、リボルブート・セクターのサーチが可能なリンク1モンスターです。
リボルブート・セクターはヴァレルモンスターを強化しながら手札と墓地からそれぞれ大量展開できるヴァレルの基幹となる重要なカードなので、この度サーチできるようになったことは非常に重要です。
そして、自分表側表示のカードを破壊することで墓地からヴァレットモンスターを回収することができます。
これはこのカード自身を対象にすることもできるので、もし棒立ちしてしまうような状況になれば戦闘破壊されるくらいなら潔く自壊するのも一つの手でしょう。
マーカーの向きが←なのでEXモンスターゾーンに出してしまっても自ら破壊して場を開けられるのは意外と使い所のある効果です。
・ソーンヴァレル・ドラゴン
手札を一枚捨てることで自分の場のカードを破壊できるカードです。
この効果でリンクモンスターを破壊した場合は、そのマーカーの数まで墓地のヴァレットモンスターを蘇生できます。
例によってこのカード自身も対象にできるため、自壊して素材にしたヴァレットモンスターを再び特殊召喚することも可能です。
ただし、この効果を使った後はリンク2以下のモンスターを特殊召喚できません。
このカードによって、1ターン目からリンク2モンスターを装備したヴァレルロード・S・ドラゴンを呼ぶことも出来ます。
展開例)手札:リボルブ、レベル4ヴァレット、発動可能な永続魔法等、コスト用手札
クイック・リボルブ→トレーサーSS
永続魔法等を発動→トレーサー効果で破壊、レベル4ヴァレットをデッキからSS
4ヴァレットを素材にストライカー・ドラゴンSS、リボルブート・セクターをサーチ
ストライカーを破壊、素材のヴァレットを回収
リボルブート・セクター発動→手札の4ヴァレット2枚をSS
ソーンヴァレルSS、2枚目のストライカーSS
手札を捨ててソーンヴァレル自壊→4ヴァレット、トレーサー蘇生
ストライカーの先にサベージSS→効果でソーンヴァレル装備
・その他の採用ヴァレットカード
トレーサーのレベルの関係上、4で統一したほうが展開の自由度が上がるので下記のモンスターからの採用が増えるのではないでしょうか。
マグナヴァレット・ドラゴン
弾としての効果は相手のモンスターの墓地送り。
破壊耐性を無視して除去できるのでとても使い勝手のよいカードだと思います。
メタルヴァレット・ドラゴン
弾としての効果は同じ縦列の相手カード破壊。
複数枚のカードを一度に除去できるのでアドバンテージを稼ぎやすいカードです。
シルバーヴァレット・ドラゴン
新規追加されたヴァレットです。
弾としての効果はEXデッキデス。
昨今の展開デッキのキーカードを打ち抜ける、正に銀の弾丸です。
また、シンクロ、エクシーズにあまり頼らないメタビート構成では下記のカードも活躍しそうです。
エクスプロードヴァレット・ドラゴン
新規追加のレベル7ヴァレットです。
弾としての効果はお互いに2000点のLPダメージ。
状況によっては引導火力になりそうなバーンダメージですね。
また、素で2000点の攻撃力があるのでアタッカーとしても活躍します。
アネスヴァレット・ドラゴン
レベル1のヴァレット、弾としての効果はデモンズチェーンです。
一枚指してあるといざというときに活躍するカードかも知れません。
ヴァレット・シンクロン
レベル1のチューナーです。
召喚成功時にレベル5以上の闇属性ドラゴンを蘇生させることができます。
上記のエクスプロードを墓地から蘇生させることでサベージをシンクロ召喚させるのがメインの用途になりそうです。
・他のテーマとの相性
個人的に相性がよさそうだと思ったのは2つありました。
一つは魔術師。
ペンデュラムモンスターは永続魔法として場に出すことができるのでトレーサーの的にはちょうど良いと思いました。
そしてスケールさえ揃っていれば繰り返し展開できるため継戦能力が高く、ヴァレットの瞬発力を発揮できる条件が整うまである程度戦えます。
その中でも魔術師はヴァレット・トレーサーとの相性がすさまじく良くて、エクシーズ、シンクロは勿論同じ闇属性なのでヴァレットの縛りもほぼ問題なし。
特に紫毒、虹彩はトレーサーの破壊対象としては文句なしで、星霜のペンデュラムグラフを張っていれば手札まで増やせる至れり尽くせりなカードです。
構成次第ではありますが、EXデッキに頼らなくても十分な戦闘力を持たせることもできるので強欲で金満な壺なども採用できそうです。
もう一つは月光。
破壊用の永続魔法を考えるうちにできるだけアドバンテージを獲得できるカードを考えた結果、一番都合がよさそうなのが炎舞ー「天璣」です。
そして天璣を使うテーマで同じ闇属性レベル4を考えた結果、月光に行き着きました。
実際回してみて思ったのは、ヴァレットが月光の補助を受けるというよりはヴァレットが月光を補助したほうが強い、という微妙に本末転倒な気もするものでした。
ただし完全におまけではなく、ヴァレットの基本ムーブやリボルブート・セクターでの展開を混ぜながら月光の動きができるので柔軟性は非常に高いデッキになりました。
月光単体では動けない状況でもヴァレットで動いて月光の展開に繋げたり、月光で足りない一押しをヴァレットで補ったり、魔術師とは違った展開力でとても面白いデッキです。
そしてあと一つ、ハーピィでも何か面白そうな動きが出来そうで色々と試行錯誤しているのですがまだ形にはなっていないので、いい感じに組めたら他のデッキと合わせて後日改めて紹介させていただきます。
上記のように、ヴァレットは新規カードで柔軟な展開が可能になりました。